エンジニア副業で月10万は現実的か?SIer6年目の私が実際に試してわかったこと
「副業で月10万稼ぐ」という言葉、エンジニアのSNSやブログでよく見かける。でも正直、最初は半信半疑だった。
私はSIerに6年勤めるシステムエンジニアで、PHP・Python・TypeScript・Next.jsなどを日常的に使っている。本業の年収は安定しているが、物価上昇・住宅ローンの検討・将来への不安から「本業以外の収入源を作りたい」と動き始めたのが約1年半前のこと。
この記事では、実際に副業を試した私の体験をもとに、「エンジニアが副業で月10万円稼ぐのは現実的なのか」を具体的な数字とともに正直に書く。キラキラした成功談ではなく、SIer勤務という制約の中でどう動いたかを伝えたい。
目次
- SIer勤務エンジニアの副業事情:まず直面した「壁」
- 副業の選択肢を整理する:私が検討した4パターン
- 実際にやってみた結果:月ごとの収入推移
- AIツールで作業効率を上げたら単価の感覚が変わった
- 副業プラットフォーム比較(クラウドワークス・ランサーズ・レバテックなど)
- 月10万円を現実にするために必要な条件
- FAQ
1. SIer勤務エンジニアの副業事情:まず直面した「壁」
副業を始めようとしたとき、最初にぶつかったのは社内規定の問題だった。私の会社は「競合他社への就業禁止」と「申告制の副業許可」が定められている。申請書を上長に提出し、承認を得る必要があった。
これが意外とハードルで、最初の申請では「顧客情報漏洩リスクがある」と却下された。そこで「個人向けWebサイト制作・技術記事執筆に限定する」という形で再申請し、2回目でようやく通った。副業を始めたいSIer勤務のエンジニアは、まずここから動く必要がある。
また時間の問題も大きい。平日は9時〜18時が定時だが、実際には残業が月20〜30時間発生する。自由に使える時間は平日夜に2〜3時間、土日に各4〜5時間程度。単純計算で週15〜20時間が副業に使える上限だと気づいた。
2. 副業の選択肢を整理する:私が検討した4パターン
週15〜20時間という制約の中で、現実的に動けそうな副業の選択肢を洗い出した。
①クラウドソーシング(クラウドワークス・ランサーズ)
最初に手を出したのがここ。案件の種類が豊富で、スキマ時間に応募できる。ただし単価のばらつきが激しく、エントリー層が多い領域(LP制作・WordPressカスタマイズなど)は時給換算で1,000〜1,500円になることも珍しくない。
②フリーランス向けエージェント(レバテックフリーランスなど)
週2〜3日の案件を紹介してもらえる可能性がある。単価は高いが、副業可・週2〜3日OKの案件は数が限られる。登録はしておく価値がある。
③技術記事執筆・テックブログ
ZennやQiitaで記事を書き、Googleアドセンスやアフィリエイトで収益化するルート。初期は収益ゼロが続くが、積み上げ型で資産になる。私はこのルートに最も力を入れている。
④Webサービス・ツール開発(自社プロダクト)
自分でSaaSや便利ツールを作って収益化するパターン。Next.js+TypeScriptで開発できる私には相性がいいが、マーケティングの壁が高い。現在進行中でまだ収益化に至っていない。
📌 副業案件を探すならまずここから登録しておく
クラウドワークスは国内最大規模のクラウドソーシングプラットフォーム。エンジニア向けのWeb開発・アプリ開発案件も豊富で、登録・案件閲覧は無料。まず案件の相場感を掴むためだけでも登録する価値がある。
3. 実際にやってみた結果:月ごとの収入推移
副業を本格的に始めた最初の6ヶ月の収入推移を正直に公開する。
| 月 | 収入源 | 収入額 | 作業時間(月) | 時給換算 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1ヶ月目 | クラウドワークス(LP制作) | 18,000円 | 約20時間 | 900円 | 実績ゼロからの受注で低単価 |
| 2ヶ月目 | LP制作+WordPress改修 | 35,000円 | 約22時間 | 1,590円 | リピート案件獲得 |
| 3ヶ月目 | Web制作+記事執筆開始 | 52,000円 | 約30時間 | 1,730円 | テックブログ収益はまだゼロ |
| 4ヶ月目 | Web制作+ブログ(アドセンス) | 68,000円 | 約35時間 | 1,940円 | ブログから初収益3,200円 |
| 5ヶ月目 | Web制作+ブログ+React Native案件 | 97,000円 | 約40時間 | 2,425円 | アプリ改修案件を獲得 |
| 6ヶ月目 | 同上+レバテック経由の週2日案件 | 143,000円 | 約50時間 | 2,860円 | 初めて月10万超え |
※上記はすべて税引き前・プラットフォーム手数料控除後の金額
1〜2ヶ月目は正直しんどかった。時給900円という数字を見たとき、「本業の残業代のほうがよっぽどマシだ」と思ったのが本音だ。それでも続けたのは、「実績を積まないと単価が上がらない」という単純な事実を受け入れたから。
転換点になったのは5ヶ月目に取ったReact Nativeのアプリ改修案件(月3万5千円・週5〜8時間)だった。これはクラウドワークスでの実績と、GitHubに公開していたポートフォリオが評価されての受注。スキルの「見える化」が直接案件獲得につながった体験だった。
そして6ヶ月目、レバテックフリーランスに登録して紹介してもらった週2日のPython案件(時給換算で約3,500円)が軌道に乗り、初めて月10万円を超えた。
4. AIツールで作業効率を上げたら単価の感覚が変わった
6ヶ月目以降に大きく変わったのが、AIコーディングツールの活用だ。私が導入したのはGitHub CopilotとCursorの2つ。
GitHub Copilot(月10ドル≒約1,500円)
PHPやTypeScriptのコーディング補完として使っている。特にSQL生成やAPIのボイラープレートコードの自動補完が優秀で、体感として同じ機能の実装が1.5〜2倍速になった。月1,500円のコストに対して、節約できた時間で換算すると3〜5時間分の作業時間が生まれた計算になる。時給2,000円換算で月6,000〜10,000円の価値がある。
Cursor(月20ドル≒約3,000円)
コードベース全体を理解したうえで提案してくれるAIエディタ。副業の新規開発案件でNext.js+TypeScriptのコードを書くときに特に威力を発揮する。仕様書を読み込ませてコンポーネントのたたき台を出力させる使い方が気に入っている。導入後、新規案件の初速が明らかに上がった。
月合計で約4,500円のツール費用に対して、効率化で生まれた時間は月に10時間以上。これを副業の作業時間に回せるようになったことが、収入の底上げに直結した。
⚡ コーディング速度を上げるならCursorとGitHub Copilotが最短ルート
どちらも無料トライアルあり。特にCursorはNext.js・TypeScriptとの相性が抜群で、副業の新規開発案件に投入すると効果を実感しやすい。私は両方使っているが、最初の1本を選ぶならCursorをおすすめする。
5. 副業プラットフォーム比較
私が実際に使った・調べたプラットフォームを正直に比較する。
| サービス名 | 向いている人 | 案件単価の目安 | 手数料 | 副業との相性 | 私の評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| クラウドワークス | 実績ゼロから始めたい人 | 1件1万〜20万円(案件による) | 5〜20% | ◎(スポット案件多数) | ★★★★☆ |
| ランサーズ | 継続案件を探したい人 | 1件2万〜30万円 | 5〜16.5% | ○(継続案件あり) | ★★★☆☆ |
| レバテックフリーランス | 週2〜3日でしっかり稼ぎたい人 | 月30〜80万円(稼働日数次第) | マージン非公開(業界水準) | △〜○(副業可案件は少なめ) | ★★★★★ |
| Midworks | フリーランスに近い形で安定したい人 | 月40〜90万円 | 非公開 | △(週3〜5日が基本) | ★★★★☆ |
私の結論として、副業スタート期はクラウドワークス一択で実績を積み、3〜6ヶ月後にレバテックフリーランスへ登録して週2日案件を狙うのが最も現実的なルートだった。
Midworksはフリーランスとして独立することを視野に入れた人向けで、SIerに在籍しながらの副業とは相性がやや悪い。ただし保険・福利厚生のサポートが手厚いので、独立を検討し始めたタイミングで登録を検討する価値はある。
6. 月10万円を現実にするために必要な条件
6ヶ月間の試行錯誤を経て、エンジニアが副業で月10万円を達成するために必要な条件が見えてきた。
条件①:使える時間が月30〜40時間以上ある
月10万円÷時給2,500円(現実的な水準)=40時間。週10時間の副業時間が最低ラインになる。残業が多いSIer勤務の場合、閑散期に集中して稼ぎ、繁忙期は受注を絞るという緩急が必要。
条件②:既存スキルで即戦力になれる領域がある
私の場合、PHP・React Native・Next.jsは本業で実務経験があったため、副業でも即座に案件が取れた。逆に「副業のために一から学習する」アプローチは収益化まで時間がかかりすぎる。今持っているスキルで戦える案件を探すのが近道。
条件③:ポートフォリオ・GitHubを整備している
クラウドワークスでの受注率が、GitHubのポートフォリオを充実させた後に体感で2倍以上になった。「見える実績」があるエンジニアとないエンジニアでは、クライアントの信頼度が全く違う。
条件④:AIツールで効率を上げている
同じ40時間でも、GitHub CopilotやCursorを使っているかどうかで生産量が変わる。副業収入を増やすには「時間を増やす」か「時給を上げる」しかないが、AIツールは実質的に時給を上げる手段になる。
条件⑤:複数の収入源を持つ
私が月10万円を超えたのは、クラウドソーシング・ブログ収益・エージェント案件の3つが重なったタイミングだった。どれか1つに依存すると、案件が途切れたときにゼロになるリスクがある。
🚀 週2日案件を狙うならレバテックフリーランスへの登録を
私が月10万円の壁を突破できたのは、レバテックフリーランス経由でPythonの週2日案件を獲得できたから。副業可・週2〜3日OKの案件は公開数が少ないが、登録しておくとエージェントから非公開案件の情報が届く。まず話を聞くだけでも価値がある。
FAQ:よくある質問
Q1. SIerは副業禁止の会社が多いのでは?
確かに副業を完全禁止している会社も存在するが、近年は「申告制で許可」というスタイルに移行している企業が増えている。私の会社もそのパターンだった。まず就業規則の「副業・兼業」に関する条項を正確に読み、不明点は人事部に直接確認するのが最初のステップ。「競合他社への就業禁止」と「副業全般の禁止」は別物なので、規定の文言を正確に把握することが重要。
Q2. 副業収入に税金はかかる?確定申告は必要?
副業収入が年間20万円を超えた場合、確定申告が必要になる(給与所得者の場合)。私は3ヶ月目に超えたため、その年から白色申告を行った。副業に使ったPC・ソフトウェア・ツール費用・書籍代などは経費計上できるため、領収書・請求書は必ず保管しておく。税務処理に不安があればfreeeやマネーフォワードクラウド確定申告の活用を検討してほしい。
Q3. 実務経験6年のエンジニアでも最初は低単価から始めるしかない?
クラウドソーシング(クラウドワークス・ランサーズ)においては、「副業・フリーランスとしての実績」がゼロの場合、最初は低単価になるケースが多い。本業での6年の経験はクライアントからは直接見えないからだ。ただし、GitHubのポートフォリオを整備し、過去の本業プロジェクトを(守秘義務に抵触しない範囲で)概要説明できるようにしておくと、初案件から比較的高単価で受注できる可能性が上がる。また、レバテックフリーランスのようなエージェント経由であれば、最初から実務経験6年相当の単価で案件紹介を受けられる。
Q4. GitHub CopilotとCursorはどちらか1つを選ぶとしたら?
副業での新規開発・機能実装が中心であればCursorを選ぶ。コードベース全体を文脈として把握したうえで提案してくれるため、新規プロジェクトの立ち上げや仕様書からの実装に強い。一方、既存システムの保守・改修が中心で慣れたエディタを使い続けたいならGitHub Copilotが適している。どちらも無料トライアルがあるため、両方試してから判断するのが一番確実。
Q5. 月10万円を達成するまで何ヶ月かかると思えばいい?
私の場合は6ヶ月かかった。ただしこれは「クラウドソーシングの実績をゼロから積み上げ、並行してブログも始め、最終的にエージェント経由の案件を獲得する」という複合ルートを取った結果。最初からレバテックフリーランスに登録して週2日案件を獲得できれば、3〜4ヶ月目で月10万円に到達する可能性は十分ある。反対に、クラウドソーシング単体の低単価案件だけで月10万円を目指すと、必要な作業時間が膨大になり現実的ではない。スタート時点からルートを複数持っておくことが、達成期間を短縮するカギになる。
まとめ:月10万円は現実的だが、「設計」が必要
「エンジニア副業で月10万」は、夢物語でも簡単すぎる目標でもない。正直に言うと、設計なしに始めると3〜4ヶ月は苦しい。私がそうだったように、最初の数ヶ月は時給1,000円以下になることもある。
ただし、以下の3つを最初から意識して動けば、達成までの時間は大幅に短縮できる。
- GitHubポートフォリオを先に整備する(案件獲得率が変わる)
- クラウドソーシングとエージェントの両輪で動く(単価の底上げになる)
- AIツールで時給を上げる意識を持つ(時間は有限だから)
SIer勤務という安定した土台がある今こそ、副業で収入源を多様化するタイミングだと私は実感している。失敗してもリスクが小さいのが、会社員の強みだ。
まず動いてみること。私の経験が、同じ状況にいるエンジニアの参考になれば嬉しい。

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